サキュバス
悪魔の一種。
男性に淫らな夢をみせ、関係を持つというまことにけしからん女性悪魔である。また、サッキュバス、スクブスとも。男性の夢魔はインキュバスと呼ばれる。
獲物の心を捕らえるため、その人にとってもっとも魅力的な姿となって現れるとされる。しかし本来の正体は“醜悪な容姿の女性怪物”であり、魅力的な美女に見えるのは“狙われた男性が理想とする女性の姿を模して夢の中に現れる”ため。
夢の中という無防備な領域に侵入してくる故、男性が彼女らから逃れることは非常に難しい。…と思いきや、「寝るときに枕元に牛乳の入った皿を置いておく」という回避方法があるらしい。サキュバスがその牛乳を別の白い液体と間違えて持っていくからであると言うが、だとするとずいぶん間抜けな悪魔だと言うことになる。
ヨーロッパでは未だにこの方法が信じられているが、そもそもサキュバスの存在を信じている人は噂に流されやすい人なので、安心して熟睡できるという点で有効らしい。
男性が素敵な女性と交わる夢を見て、朝起きたら夢精している状況をサキュバスの仕業という。
しかしながら、男性にとっては夢精という素敵な現象に導いてくれる、素敵な悪魔でもある。
逆に夢精したいがためにサキュバスを望む紳士も非常に多い。
夢の中とは言え、淫らな行為と共に絶頂に達することができるのは、紳士にはたまらないだろう。
ただ、伝説上のサキュバスは、男の精気を全て吸い尽くして殺すまで性交する者も多いので注意しよう。
ゲームや漫画その他では、上記の夢の中うんぬんという設定から離れて、単に魅力的な女性の姿を持つ悪魔がサキュバスと名づけられていることも多い。本来は醜悪な容姿をしているという設定も無視されるか触れられないことが多く、元より美しい容姿をした人物or種族であるかのように描写されていることがほとんどである。また、夢の中ではなく現実世界に現れて、いきなり男性の元へ押しかけてくるという展開が多い。
また、成人向けの作品では男性と関係を持つ事で精を奪い、自身の生命エネルギーに変換していることもある。
姿は、大抵の場合コウモリのような翼を生やした美女・美少女として描かれる。外見的にはいわゆる悪魔っ娘と判別できない場合が多く、その区別は描き手の主観・設定による。
サキュバスの人間離れを強調するため、人間と違う体質(体液は催淫効果を有するなど)のことや、サキュバスならでは性技を持つ(膣・髪などが意思のままに自由に操られるなど)ことや、人間と違う体を持つこと(ふたなり・複乳)などを設定し、かなり自由度の高いジャンルである。
サキュバスの男性版はインキュバスであるとされ、こちらも女性が理想の男性と交わる夢を見た後、妊娠していたという伝承から生まれた怪物とされる。サキュバスとインキュバスは同一生物の両性具有という説もあり、生殖能力がないため、サキュバスが男性から精子を摂取し、それを見ず知らずの女性に植えつけて産ませているともいわれている(この場合、生まれる子は遺伝的には純粋な人間ということになる)。この伝承は当時性に関して奔放であったルネッサンス時代に、父親不明の子を宿す女性が余りにも多かったことで広まった噂とされる。
サキュバスとインキュバスで子をつくった場合はカンビオンという存在が生まれるという。
なお、この悪魔自体の性質上、イラストがR-18であることも多い。
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